【台湾総統府】しばらく見納め。日本人は台湾に渡航禁止の可能性あり
台湾の総統府を見学してきました。
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わかりやすい行き方は、台北駅から地下鉄・信義線(紅色)に乗り、1駅目の台湾大学醫院で降りて、1番出口「228和平公園」から出た公園の向こう側です。
公園を横切ったらすぐ見えてきます。
市役所や県庁のような感覚で正面から入ろうとすると、小銃を構えて警備している軍人さんに怒られます。
周囲には有刺鉄線でバリケードが築かれています。
はい。台湾は、現在進行形で戦争中です。(中国も台湾も「休(停)戦宣言」してないからです)
そこへ、いい歳をした男が一人、ふら~っと行って「見学に来ました~」というわけです。
「裏へ回れ」ということで、軍人さんに連れられて裏へ案内していただきます。
裏口〇学とはこのことですね。(〇=見)
ちなみに、警備を担当しているのは「憲兵 (Military Police)」の方々でした。
昔は「憲兵隊に連れていかれる!」と言えば泣く子も黙り、大人でも震え上がったものでございます。
見学するにはいくつか条件が付きます
・個人は予約不要/団体で見学するときは予約必要
・パスポート(身分証明書)が必要
・刃物や危険物は持ち込み不可
・持ち物チェック・ボディチェックあり
・敷地内で外側の撮影は不可
・ガイドから離れての行動は不可
一般人であればこんなものだと思います。
以前はカメラも持ち込み不可(撮影禁止)だったのですが、展示場内なら撮影可だそうです。
個人なら予約は不要とは言いましても、1人の見物客ごとにガイドさんをつけるわけにはいきませんので、同じく日本人の見学者が何人か集まるまでは少し待たされることがあります。
ビジターパスをもらって、体温を計測(新型コロナ)され、セキュリティチェックを受け、ガイドさんから注意事項を聞いたら出発です。
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展示内容も少し変更になっていました。
前回来た時は、台湾が日本に統治される前の歴史から時系列に説明が始まったのですが、
今回はまず、総統府建物の説明と、台湾に残る歴史的建造物の説明からでした。
総統府という建築物の資料であったり、建材や素材の調達先であったり、地震や台風の多い台湾でも耐用できているのはレンガの積み方に秘密があったりという説明がされています。
総統の執務室を模した展示室です。
旗が2基あるのは、左が中華民国(台湾)の旗で、右が台湾総統の旗だそうです。
戦場でこの旗のもとに総統が居る=本陣ということになります。
設置してあるのは、実際に使われていた机だそうで、桃をはじめとしていろいろな意匠を凝らした飾りが彫られています。
上の人になるほど、縁起をかつぐのかもしれません。
武官侍従長の制服も展示してありました。
帽子の右下にランプ5つの信号のようなものが置いてあります。
これ、総統や副総統、秘書長(官房長官?)などの主要5人がこの総統府内にいるかどうかを警備部署で把握するためのものだそうで、5つ全部が点灯している=主要閣僚が館内に揃っているということで最高の警備体制になるそうです。
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視聴室では「総統府の一日」のビデオが流れていました。
総統府内の各部署で働き、日常を支えている人たちが映像を引き継ぐ形で紹介されています。
総統府内にも郵便局があるんですよ、とここにも日常があるとアピールされたのですが、私たちビジターに説明するために郵便を取りに来た人を待たせてしまいました。
これいいなぁ、と思ったのが通路に掲示されている絵やイラストです。
蔡総統の執務風景を描いているものや、総統府に山猫や熊が絡みついているもの。
猫かわいいです。
以前は、意味を解釈させるような絵を展示するなど雰囲気的に考えられなかったですよね。
ここは台湾総督(→現総統)専用馬車の出入口(だった)だそうです。
もちろん今は使われていないでしょうけど。
手前の、皿の並んだ屋台は台湾料理の紹介用らしく。
馬車専用出入り口の扉は当時のまま。
修理や維持はしてあると思いますけども。
総統が馬車で戻ってくると、真正面にはこの銘文が刻まれています。
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と、総統府1階の展示室を見学してきました。
最後は、記念スタンプを押してもらって帰ります。
外へ出ようとしたら、こんな粋な演出が。
蔡総統になってから総統府もかなり変わりましたよね。
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ですが、残念なことに、来月(2020年3月)から日本人は台湾に入国できなくなるかもしれません。
台湾は今回の新型コロナウィルスを相当深刻に受け止めており、(世界で2番目に感染者の多い)日本を渡航禁止区域に指定するというニュースが(台湾で)2月16日に出たようです。
ニュースではまだ決定ではないらしいですが、総統府では確定に近いようです。
(私が聞いたのは、ニュースではなく総統府で、です)
今回の武漢熱(台湾では今でもこう呼んでいます)、日本は後手に回りすぎました。
マスク一つとっても、台湾ではマスクの輸出を禁止し全家庭に3枚ずつ配布していますので、いまでも外出する全員がマスクを着用することができます。
しかし日本ではマスクが不足して、鉄道・地下鉄・バスに乗る乗客の半数がマスクを着用していません。
都市部、特に東京首都圏で通勤している人は実態をわかっているのではないでしょうか。
今回、台湾の地下鉄でマスクをしていない人を数組見かけたのですが、全員日本人旅行客でした(泣)
今後、1日約2千万枚のマスクが生産できるとしても、その大半は中国に送られる可能性が高くなるような気がします。
やたらと中国や韓国にすり寄ってるエラい人多いですよね。
日本国民に何枚回ってくるか、見ものです。
日本と仲良くしたい台湾(蔡英文総統)としては渡航禁止にしたくないと思うのですが、それでも禁止にするとすれば日本国内は世界から見てかなり深刻な状況なのだと思います。
もし渡航禁止になれば1か月程度では解除されないんじゃないでしょうか。
しばらくの見納めに、今回いい展示を見ることができ、説明を聞くことができました。
ありがとう、臺灣!